【アニメ】 2023年春アニメの感想や評価とか。豊作の春!

定期記事。
2023年春アニメの感想や評価をしていく。
今期はマジのマジで豊作といっていいほど、面白い作品が多かった。去年の秋を越えたレベル。
今回も数は多くて書くのはかなり大変だった。さぁ怒涛の全11本のアニメをいってみよう!
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【アニメ】 2023年冬アニメの感想や評価とか。
定期記事。2023年冬アニメの感想や評価をしていく。今期は近年中でも自分に合う作品が少ないシーズンで、アニメに対するモチベのようなものがあまり湧かなかった。...
目次
1.2023年春新作アニメ
1-1.スキップとローファー
1-2.推しの子
1-3.江戸前エルフ
1-4.僕の心のヤバイやつ
1-5.君は放課後インソムニア
1-6.ワールドダイスター
1-7.地獄楽
1-8.青のオーケストラ
2.続編のアニメ
2-1.鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
2-2.機動戦士ガンダム 水星の魔女シーズン2
2-3.BIRDIE WING Season 2
3.総評
1.2023年春新作アニメ
1-1.スキップとローファー
1-2.推しの子
1-3.江戸前エルフ
1-4.僕の心のヤバイやつ
1-5.君は放課後インソムニア
1-6.ワールドダイスター
1-7.地獄楽
1-8.青のオーケストラ
2.続編のアニメ
2-1.鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
2-2.機動戦士ガンダム 水星の魔女シーズン2
2-3.BIRDIE WING Season 2
3.総評
ランクによって感想をつけています。個人の感想なので、あしからず。
(C:微妙 B:普通 A:人にオススメ出来る S:特に不満点が見つからない素晴らしい作品)
【2023年春新作アニメ】
【スキップとローファー】

【面白さ A+】
原作は漫画。制作はP.A.WORKS。
田舎から都会に単身出てきた主人公、岩倉美津未を中心とした青春学園モノ。
まず、この作品の魅力的なところとしては、主人公である『岩倉美津未』のキャラクター性があげられる。
美津未の声優として演じる黒沢ともよさんのナチュラルな演技がカッチりとハマっていて、田舎から出てきた少女という雰囲気、そして性格に裏表があるわけでもない美津未の純真さというのがよく表現されていた。
学校のような人間関係がある場所では、本来ならひと悶着あったりしてギスギスしそうな展開にもなるが、美津未が持つその''人柄の良さ''というのものが周りにも影響を与えていき、その周りの人々すらも変えていく様子には感銘を受けてしまった。

美津未が異性として惹かれていくことになる志摩 聡介や、他のキャラクターも良く、その中でも特にクラスメイトある『江頭ミカ』は、ある種の人間味を感じて好きになったキャラの1人だった。
第5話では、彼女が自分に対して自己嫌悪に陥ってしまうシーンがある。その感情にはとても共感できるところがあり、努力を忘れない彼女を応援したくなっていった。他にもこういった心に残るエピソードはあって、このアニメを視聴してるだけで心が洗われるような気分にさせてくれた。
P.A.WORKSが手掛けた作画は最後まで安定していて、色合いも落ち着いたデザインになって見やすかった。そして作品全体の雰囲気の良さからか、いつまでも彼女たちの学園生活を見守っていきたいなと思ってしまうくらいその青春を愛おしく思えた。
最近少し疲れている方や、楽しそうな青春を覗いてみたい方にオススメな作品であると共に、今期放映された中でも一番好きな作品。
最後に1つ…基本的にアニメのOPは何度か見たら飛ばしてしまうが、この作品は違っていた。OPで2人が楽しそうにダンスするシーンが好きすきて、毎回飛ばさずに見てしまっていたくらい。
誰かが楽しそうなのを見てこちらも楽しくなる、幸せを分けてもらうってこういうことなのかもしれない。
【推しの子】

【面白さ A~A+】
原作は漫画。原案は『かぐや様』で有名な赤坂アカ。制作は動画工房。
ネタバレなしであらすじを説明するのは難しいが、伝説的なアイドル『星野アイ』に影響を受けた主人公たちが芸能界に触れ、その闇にも切り込んでいく。基本設定としてにファンタジー要素もありつつ、サスペンス的なものも混ざった作品。
恐らく、今期の中でも一番話題性と人気があった作品なんじゃないかと思われる。原作は数巻は読んだことあるので、その視点で感想を書いていく。
1話からたっぷりと90分使ったストーリーが繰り広げられ、その衝撃的すぎる展開で一気に心を掴まされた人は多いはず。動画工房によって描かれた渾身の作画や演出はもはや原作を越え、凄まじいパワーを感じられた。

''芸能界''というものに深く関わっていくストーリー展開のため、そういったアイドルの裏事情や役者、テレビ撮影をしているスタッフ側の気持ちなどを詳細に描かれていて、それが単純に興味を惹かれる内容になってて面白かった。
そして、芸能活動をしていくだけではなく、主人公の一種の''野望''を叶えていく物語でもあるため、そういったどう転んでいくかが予想出来ない展開などが魅力だった。むしろ、原作を知らなかった方がアニメとしてはより楽しめたのかもしれない。
作画は高レベルで安定していて、特別不満点というほどのものは無かったが、11話である最終話のとある見せ場のシーンだけは原作の方が迫力があって良かったと思う。見せ場だから期待してたのに少し残念。
続編となる2期が決定とのことで、このクオリティが保てることを望みたい。
【江戸前エルフ】

【面白さ B+~A】
原作は漫画。制作はC2C。
異世界から召喚され、そのままご神体として祀られたエルフと、それをお世話する女子高生の巫女による日常コメディ。
この異世界からやってきたエルフである『エルダ』は、長生きしてるながらもオタク文化に精通し、基本は引きこもり体質。そういった''エルフ''として思い描くイメージとアンマッチな設定が面白いと思った。
このエルダ役を演じてるのは小清水亜美さん。この方は基本的には強気な女性とかを演じることが多いが(ギアスのカレンとか)、このエルダでは今まであまり聞いたこと無いような、消極的で弱弱しいボイスで演じられていた。

また、作画の方もその状況に合わせてSDキャラになって小さく可愛らしく表現されるので、それらの絵と声の相乗効果により、このエルダというキャラの魅力が更に引き立てていたと思う。
エルフで長生きしてるだけあって、エルダが自分が体験した『江戸時代』と現代の比較を、小ネタ程度に織り交ぜて話してくれるのは本作の特徴。
それを聞いて昔の人々はそうだったんだなと感心することもあるが、何度も視聴を重ねてると、「その江戸ネタも別にそんなに要らないんじゃないか?」と思う事もあった。もっと他のキャラクターの掘り下げに繋げても良かったのかなとは感じた。
特別重い話もなく、コメディだけあって全体的にノリは軽め。肩の力を抜いて気楽に楽しめた。
【僕の心のヤバイやつ】

【面白さ A】
原作は漫画。制作はシンエイ動画。
陰キャかつ中二病体質の中学生の市川京太郎と、陽キャでモデルもやってる山田杏奈との恋愛を描いたラブコメディもの。
原作の作者は女性ながらも、男子中学生を理解してるかのように下ネタの描写は多め。ここはきっと人を選ぶところ。これも原作を数巻読んである程度内容は知ってるので、その視点から話していく。
ヒロインである山田は、長身で美人なのに大食漢で天然という何とも魅力的なキャラクター。
市川が山田との交流を繰り返すたび、本当の自分の気持ちに気付いていく場面は丁寧に描かれており、毎回のように表示されるタイトルコールの演出の仕方も儚げで良かった。

特に田村ゆかりさんが演じる市川の姉は、ウザさと可愛さと優しさが上手いことにブレンドされていて、作中でも一番キャラと声がマッチしてたように感じた。
基本的にアニメの出来は良かったが、強いて言うならば、キャラデザがもっと原作寄りだったらなとは思った。原作の絵の方がもっと幼い見た目になっていて、序盤から美人でモデルの山田というわけではなかったため、そっちの方が市川に対してバランスのようなものが取れてた気はする。
続きである2期は決まっていて楽しみにしてるけど、アニメでこの作品を好きになった人には、是非とも原作である漫画の方もオススメしたい。
【君は放課後インソムニア】

【面白さ A~A+】
原作は漫画。制作はライデンフィルム。
石川県の高校を舞台に、''不眠症''で悩まされている高校生の男女2人を中心に描いていく青春モノ。
主人公である中見丸太、ヒロインである曲伊咲を中心としてストーリーは描かれており、恋愛要素もあるが、それでも全体的に青春、今風に言うと''アオハル''を強く感じた作品。
不眠症といったキーワードを軸にして、同じ悩みを持ってる人と偶然出会い、それがきっかけで部活動を共にしていくといったストーリーラインが上手で、「何故不眠症になってしまったのか?」といった疑問も後に分かっていく事になる。

キャラクターが持つお互いの距離感の描き方が良く、そのじれったさに心をキュンキュンと突き動かされることも多かった。
また、この作品には独特の空気感のようなものがあり、ゆっくりしたテンポで話が進んだとしてもそれが何だか心地よく感じられた。
メインキャラ以外のサブキャラクターも生き生きとしていて、嫌いになるようなキャラは1人も居なかった。
クオリティの割にあまり今期で話題にはなってない気がするが、青春モノとしてオススメの一本。
※実はまだ最終回だけ視聴出来てないまま感想を書いてるけど、放送日の都合上仕方ないんだ…。
【ワールドダイスター】

【面白さ B】
バンダイナムコフィルムワークスが送る演劇ガールズプロジェクトのオリジナルアニメ。制作はLerche。
20世紀、''演劇''というものが大人気となっている世界で、その頂点の存在である「ワールドダイスター」を目指していく話。
ストーリーの中ではちょっとした驚かされる仕掛けのようなものがあって、実際にそのお陰で作品に興味が湧き、視聴を継続していくことになった。
演劇という世界で重要とされる''センス''という能力の設定自体は面白く、演劇シーン自体もヌルヌルと作画が動いてたのは良かった。

しかし、肝心の演劇自体やキャラクターが努力する描写自体がふんわりとしていて、それによってキャラへの感情移入もしにくく、''演劇の魅力''というものがあまり伝わらなかった。他作品になるが、演劇を題材にしてた『かげきしょうじょ!!!』と比べてしまうところがあった。
また、ライバルキャラであるカトリナの活躍が明らかに少なかったのも残念。
声優の演技は熱演だったが、全体的に内容が無難すぎて、特別心に残るストーリーには感じなかった。
【地獄楽】

【面白さ B+】
原作は漫画。制作はMAPPA。
忍びかつ死罪人の主人公画眉丸が、不老不死の仙薬を探しに「極楽浄土」と呼ばれる島に向かい、そこで戦い抜いていくバトルアクション作品。
1話から主人公である画眉丸の過去や物語が明かされ、いきなり心を掴まされた。死罪人を執行する佐切との微妙な距離の関係性は好きなところの1つ。
基本的にはアクションものなのでそこまで重厚なストーリー展開というわけではないが、他にも登場するキャラクターは多く、話よりもこの極楽浄土と呼ばれる危険な島でどう生き抜いていくのかが気になって視聴を継続していった。
結局のところ話として一番面白かったのは、最初の第1話だったなという印象。序盤は面白く、中盤がダレてきて、終盤のまた新たな設定で盛り返してきた感じ。

あのMAPPAが制作してるはずなのに、作画がところどころ怪しくなる場面も多かったのは残念。
登場するキャラクターは多いが、その分魅力あるキャラとそうじゃないキャラの差が激しく感じた。くのいちキャラの杠は好き(主に見た目)
全体的にそこそこ楽しめていて、2期も既に決定してるため、続きの話は今後も追っていきたい。
【青のオーケストラ】

【面白さ B+~A】
原作は漫画。制作は日本アニメーション。
高校生のヴァイオリニストの青野一が、高校のオーケストラ部を舞台に活躍していく群像劇。
ストーリーは中学生から始まり、まずはオーケストラ部がある高校を受けるところから始まるが、そこら辺からじっくりと描写されてたのは個人的に好印象。

天才級の腕前を持つが人とのコミュニケーションに欠けている青野一と、ヴァイオリンの腕は初心者ならがも明るくて活発的な秋音律子といった対比構造が上手く、ストーリーにも入りこみやすかった。
気になった点としては、全体的に作画のクオリティが低い事。
音楽を扱ってるだけにキモとなる演奏シーンでは、キャラクターの動きが3DCGで表現されているが、正直周りと比べて浮いてるようにしか見えなかった。けれど、実際に演奏するシーンというのは動きが大変だろうし、ここを3DCGにするのはまだ理解が出来た。
一番の問題点は、日常シーンとか普段のシーンでも作画の怪しい場所が多い事。特に第8話にある秋音の親友である小桜ハルとお互いの悩みを打ち明ける感動的なシーンでは、作画されたキャラクターの表情がおかしくて、声優の熱演が台無しにされてるくらい残念な出来だった。
全部で2クールあってまだ放送は続いてる。内容自体は今のところ普通に面白くて好きだから、本当に作画だけはもっと頑張って欲しい…。
【続編のアニメ】
ここからは、続編のアニメについて語っていく。【鬼滅の刃 刀鍛冶の里編】

【面白さ B】
鬼滅の刃の第3期、鬼殺隊の刀を制作している『刀鍛冶の里』が舞台。
前回の『遊郭編』はかなり良かったが、それと比べると今回は厳しめの評価。
本作では、''戦闘中の心理描写を細かく描いている''というのが特徴としてあって、それが特に多いのが主人公である炭治郎の戦闘シーン。
今回は戦うことになる敵が複数いることもあってか、対複数戦なんかでは炭治郎の心理描写が細かく表示される…が、正直くどいほどに描いてしまうため、戦闘中のテンポが悪くなってしまっていた。キャラの掘り下げのためとはいえ戦闘中に良く回想シーンにも移行するため、テンポの悪さに拍車をかけていた。

原作の漫画は読んだことないけど、多分''原作を再現しすぎてしまったことの弊害''かと思う。
漫画と違ってアニメでは見てるだけでも何が起きてるか分かりやすいのに、そこをまたいちいち説明する要素は必要だと思えなかった。ついでに前回の遊郭編と比べると、今回戦うことになる上弦の鬼という敵の魅力も薄く感じた。
更にこれも前から思ってることで、ギャグシーンに関してもイマイチ。
鬼滅の場合、日常シーンにギャグシーンがあるならともかく、割とシリアスなシーンにも、いきなりそれまでの雰囲気を壊すかのようにギャグシーンをぶち込んでくる。この意味が未だに分からないし、ギャグのテンポも良いとは思わないから無理に入れなくて無くていいと思う。
逆に良かったところは、柱となる無一郎と甘露寺さんの戦うシーンが見れたこと。最終話の展開も予想とは違う展開になって驚かされた。
出来れば次に始まる『柱稽古編』は戦闘のテンポを重視して、いらないところは省いて欲しい。
【機動戦士ガンダム 水星の魔女シーズン2】

【面白さ B】
ガンダム 水星の魔女の2期。
今期の中でも感想が難しく、Twitterとかの感想を見ると世間とのギャップを感じてしまうが、思ったことを書いていく。
難しいことは言えないのでシンプルに言うならば、1期の終わりの展開を見て、これは2期からもっと面白くなるもんだと思ってたら…別にそこまではいかなかったなという感じ。
ガンダム故に専門用語は多く、勢力が複数あってそれが複雑に絡んでるせいで詳細までは理解出来てないところもあったが、ある程度のことは理解していたつもり。
一番自分の中で評価に繋がらなかったのが、主人公であるスレッタの魅力が終盤まで薄かったところ。それのお陰で感情移入がしにくく、もう1人の主人公といってもいいグエルが活躍してた頃の方が面白かった。また、ガンダム同士の''熱いバトル''というものをもっと見たかった。
最終話まで見ても「結局アレはどうなったのか?」のような疑問点も多く、モヤモヤが募るばかり。ガンダムシリーズは基本4クールくらいあるから2クールだと駄目だったとは思わないが、最終的にこういう展開になるのなら、決闘だらけだった1クール目の展開をもう少し変えられたのでは…?
プロスペラ役を演じた能登麻美子さんの狂気を感じてしまうような演技は素晴らしく、総じてそこが一番強く印象に残った。
【BIRDIE WING Season 2】

【面白さ A】
トンデモゴルフとして一部の人に話題になったBIRDIE WINGの2期。
2期でもOPだけは変わらず、広瀬香美さんの『Venus Line』だったのは嬉しかった部分。
2期始まっても相変わらずの面白さで、今度は昼ドラのようになって物語の発端となった大人と、その騒動に巻き込まれた子供という対比した要素を、上手くストーリーに練り込んでいたのは流石だった。
驚くほどテンポ良く話が進んでいくのは気持ちが良いレベルでもあったが、逆に強そうな敵すらもかませ犬のようにあっけなく処理されるのは気になった。もう少し敵キャラも掘り下げて欲しかった。ここら辺は1期の方が良く出来てたと思う。
また、内容としてはアンダーグラウンドな要素もあった1期に対し、大分王道スポーツ路線のような内容になってくるので、個人的にはもっと裏ゴルフを見せて欲しかったとも思う。最終回も駆け足に感じたので、もう少し余韻が欲しかった。
…とまぁ好きな作品だからこそ色々と気になったところはあるが、毎回どうなっていくか分からない展開に唸り、熱くなれるところは熱くなれたし、オリジナルアニメとしては十分に及第点だったと思う。最後まで楽しかった!
【総評】
ハァ…ハァ…こんだけ大量の感想を一度に書くのはやるもんじゃないな!でも、これも実際それだけ面白い作品が多かった証拠!人それぞれ面白いと思ったものは違うだろうけど、本当に豊作の春だった。
他にも面白いと話題になってる『天国大魔境』も気になってはいるものの、これはディズニー+の独占配信になっていて、今期は他にも追ってるアニメが多いことから、泣く泣く視聴を断念した。また後日、時間に余裕があったら…。
次の夏アニメはるろ剣のリメイクアニメに期待しつつ、追っていくものはほどほどにしたい。
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